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未来を変えるチャレンジ

印刷紙工の写真

CHALLENGE

技術者のヒューマンスキルで新プロジェクトをマネジメント!

印刷紙工の写真

世界最速の高生産性を誇る「製函機EVOL」。その付帯設備である「プレフィーダ」の開発プロジェクトは、技術者主導のマネジメントによって国内外の企業と連携して進められた。初の試みとなったこの困難なプロジェクトを成功に導くため、設計と組み立てのプロが発揮したのは“人間力”だった。

MEMBERS

  • 岩井 孝憲の写真

    岩井 孝憲

    印刷紙工機械事業本部 技術部
    紙工機械製函機設計課 主任

    2005年新卒入社後、新聞用オフセット輪転機や電子印刷機の開発職を経て現職。

    モットー:どんな時も腐らず、ひたむきに、前向きに。

  • 坂井 慎也の写真

    坂井 慎也

    印刷紙工機械事業本部 工作部
    組立課 紙工機械組立係 主任

    2008年新卒入社後、枚葉印刷機の組立スタッフ業務を経て現職。高砂製作所に1年、名古屋航空宇宙システム製作所に1年の応援派遣を経験。

    モットー:
    まずはやってみる。行動する。

お客さまのご要望にこたえるために一貫サポートを決意

Qプレフィーダを開発することになったきっかけは?

坂井

三菱重工機械システム(MHI-MS)の製函機(注)EVOLは、ヨーロッパに納入した2015年当初から高い評価を得ていたのですが、お客様から「EVOLの付帯設備も三菱でつくれないか。」という声が寄せられるようになったんです。

岩井

EVOLの生産性能が大幅に進化したこともあり、付帯設備が海外製の機械だと相性もありますから、EVOLの性能を最大限に活かすには、すべて三菱製のほうがよいだろうという発想ですね。

坂井

たとえば付帯設備の一つである「プレフィーダ」は、コルゲートマシンで作る大量の段ボールシートを製函機に自動で供給する機械ですから、これが止まると生産ライン自体が止まってしまいます。
それに1分につき最高400枚という、世界最高速の生産スピードにプレフィーダが追いつかなければ、EVOLの性能が活かせなくなってしまいます。

岩井

そこで「EVOLだけでなくプレフィーダもうちで作れば、生産性の向上につながる。」、「EVOLとセット販売できるようになるんじゃないか。」いう流れで、今回のプロジェクトが始まりました。
ロシアのお客さまに初号機を納入したのが、2017年の11月ですね。

  • 段ボール箱の製造機械。「コルゲートマシン」という製段機で、原紙(ロール状の紙)から大きな段ボールの板を作り、製函機で段ボールの板に印刷・成形して段ボール箱にする。
苦労も喜びも国による文化の違いから生じた

Q「海外向け」という点で、開発に影響ありましたか?

岩井

機械の相性や性能だけではなく、日本と外国との文化の違いも背景にありました。開発の過程での苦労も、喜びをもたらしてくれたのも、文化の違いが要因の一つだったと思います。

坂井

日本では小ロット・多品種の生産が基本で、品質に厳しい。一方海外では、同じものを一気大量に作ることが多いため、何よりも生産性重視です。とはいっても決して品質を問わないわけではなく、不具合が起きて欲しくないポイントが違うのです。

岩井

そもそも人の気質が違う。日本のお客さまは、操業開始までに完璧な機械調整がなされていることを求めますが、ヨーロッパのお客さまは大らかというかマイペースなので、使いながら調整すればいいという考え方なんです。

市場リサーチの結果、MHI-MS初の商流にチャレンジ

Q自社開発ではなく共同開発を選んだ理由は?

岩井

まず日本のプレフィーダの老舗メーカーと技術提携を組み、そこの設計図を欧州規格に直すことにしました。
これは品質のよさを確保しながら開発スピードを短縮するためです。ところが市場リサーチをしてみると、プレフィーダは製函機と違って安値で売られているということがわかった。

坂井

そこでコストを抑えるために、生産はインドで行うことにしました。これまでにも部品製造や組み立てを依頼した、実績のあるパートナー工場がインドにあったんです。

岩井

まずMHI-MSのヨーロッパ拠点がプレフィーダを受注し、インドの協業メーカーに注文書を送ります。次にインドで設計図を引き、生産・組み立てを行う。我々は設計図の監修と、インドでの組立て試験と現地での納入を担当。これは私たちのこれまでのモノづくりにはない、全く新しいやり方です。そもそも装置製造のすべてをアウトソーシングすることが初めてでした。

「彼らのやり方」を尊重しながら丁寧な指示を

Q海外のパートナーとの協業ならではの苦労があったのでは?

坂井

まず協業したメーカーの図面の描き方やCADのソフトが、我々とは違いました。国内でも色々な相違点があるわけですから、インドはもっと違うわけです。図面中の日本語は翻訳ソフトで訳せても、略語はさっぱり通じないといった細かい問題も起こりました。

岩井

部品を作るのも同様です。鉄の加工といっても、鉄はさまざま種類があり名前も規格も日本と違うことから、材料の選定から何度もやり取りを重ねました。

坂井

組立てともなると、さらに大変です。プロトタイプで組立て試験をすると、部品を付けようと思ってもなぜか付かない。図面と穴の位置がずれているんです。トライアンドエラーを繰り返す大変さは、図面の修正どころではありませんからね。

岩井

それが彼らのやり方なんです。「とりあえずつくってみよう。」「問題点が見つかったらそのときに直せばいい。」という発想。このやり方でずっとやってきた訳ですから、善し悪しではなく気風の違いなんです。だから、日本のやり方を押しつけても、いい結果は出ないと思いました。

坂井

ところがヨーロッパの安全規格はとても厳しいし、操作パネルの表示は直感的に分かりやすい記号(ユニバーサルデザイン)にすべきという、多言語エリアならではのルールがあったりと課題は山積みでした。

岩井

ですから組み立ての手順書を写真入りにしたり、「ボルトはこれくらいのトルクで締める」といった細かい作業ポイントをまとめたチェックシートなど、一から作り上げ整備していくことで生産効率と品質を高めていきました。

最大の成果は自分たちが進化できたこと

Qこのプロジェクトを通してどんな成果がありましたか?

坂井

インドとの連携が功を奏し、効率的で安定した生産が出来るようになりました。
プレフィーダとEVOLを据えたラインを、2018年現在までに5台納品しましたが、段ボール箱の生産速度はヨーロッパで1位と2位を占めています。受注もロシアからオランダ、ベルギー、ドイツと世界中に拡大し、30台一括契約の引き合いがアメリカから舞い込んだりと、グローバルスケールなお取引を実感する日々です。

岩井

日本の技術を海外に持って行ったら、さらに技術が進化したのは我々のほうなんです。それがおもしろい。私自身もこの数年で大きく成長したと思います。

坂井

海外の方と仕事することが、こんなに楽しいとは...。このプロジェクトで文化や価値観の違いを体感するまで、思いもよりませんでした。お客さまも温かく見守ってくださるし、頑張ろうって力まなくても自然と頑張っている自分がいます。

岩井

小さなトラブルでもそれを解決したら、こっちが「そんなに?」って驚くほどのリアクションで、はっきりと感謝の気持ちを言葉にしてくれる。そんなとき、「この人たちのために頑張ろう」って思います。

MESSAGE

岩井 孝憲と坂井 慎也の写真
  • 岩井

    学生時代は、24時間フルに自分の時間として使えるはず。勉強だけでなく、「いましかできないこと」に励んで自分のものにすれば、それが個性の礎になります。

    もちろん基礎知識や論理は必要だけど、それだけでは結果は出ません。MHI-MSは「頭脳派」より、失敗を恐れない「行動派」が活躍できる職場だと思います。世界を見てみたかったら、ぜひうちに来てください。

  • 坂井

    「世界」と聞くと、語学力に不安を覚える人も多いはずです。でも、英語が通じない国もたくさんあります。
    世界を目指すなら、「語学力」ではなく「会話力 & コミュニケーション力」を磨くべき。

    それが人としての幅を広げ、画期的なアイデアや発想の源にもなると思います。細かいことは気にせず、がんばろうという気概で、ぜひ挑戦してほしい!

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